敷地の修景について

west2692010-09-03

今日の一枚は「バカの壁の庭にいたぶた」。
パターンランゲージ」だったか「時を超えた建設の道」だったか忘れたけれど、C・アレグザンダーという建築家は「建物は敷地内の条件の悪い場所に建てて、敷地全体を修景する機会ととらえるのが望ましい」というようなことを書いていた。確かにそれなら自然にとっては最小限の負荷で、人間にとっての美しい環境を実現できるかもしれない。
さて、通りすがりの近所の奥さんたちの話では「以前、この場所は廃屋が木立に埋もれて不気味な場所だったけど、これが出来て随分感じが良くなった」とのこと。なかなか評判は良い。
わざわざ「バカの壁」を見に来たと知って、たいそう喜んだ。
お化けのQ太郎みたいな毛が天辺に生えた壁は今年の春に塗り替えたとか、その際に玄関わきの小窓にはまったガラスに反射フィルムを貼ったとか、あら今度はカーテンが入っているわとか、つい最近誰が訪問したのとか、あなたは何処から来たの、出身校はどちら、あら私の初恋の人と同じだわ、等々。日が沈み相手の顔が見え無くなるころまで、延々と質問と解説は続くのだった。
そんな訳で下の写真はその奥さんが「お気に入りの窓」。

壁に穿たれた小さな窓に映った空と木立が「額縁に入った絵みたいで、とても好き」なのだそうな。