史上最高な日々

west2692010-09-01

9月の声を聴くが、とても暑い。新聞によれば今年の暑さは史上最高なのだとのこと。よくは判らないが「史上最高」というのは悪い気がしない。
8月最後の一日は民家の調査に出かけた。再生計画の立案にあたっては建物の現況を調べなければならないのだ。
我々の事務所は田舎とはいえ駅前にある。密集地だから、それなりに暑いのは納得する。だが、今日の仕事は大月の山の中だ。標高も高いし、緑もある。遮るものがないから風も良く通る。きっとここより涼しいだろうと期待して出かけた。
さて、調査では矩計と呼ばれる、建物の断面方向の構成を調べる。基礎から始まり、最後は屋根の一番高いところまで上る。→今日の一枚。真っ暗で判り難いけど、登り梁の頂点付近です。
この家は養蚕農家で、4層の床がある。3層目、4層目は実際のところ屋根裏なのだ。おまけに窓が開かないから、真っ暗なうえに蒸し暑い。
ヘッドライトを頭に着けて、デジカメを首から下げて、画板・シャープペン・消しゴムを持って屋根裏に潜り込む。暗いところでは調査図が良く見えないので老眼鏡だって必要だ。老眼鏡を掛けると足元と遠くが見えない。メガネとっては眺めて、掛けては作図する。調査用紙に汗が落ちてはいけないから、頻繁にタオルで汗も拭かなきゃいけない。実に忙しない。その上、携帯電話まで鳴りだす。なかなか厄介なのだ。
さて、こちらのお宅の庭には温度計があって、その日の最高気温が記録できる。見ると42度を記録していた。
下の写真はそんな高温の小屋裏から見下ろしたところ。

床は通気のために、スノコ状に板が張ってある。養蚕の際にはこの上に蓆を敷いて蚕を飼っていた。