モダンデザインと時代の要求

west2692010-09-05

今日は昨日の続き。
会議の場所は九段上の交差点の近く。いつも前を通り過ぎるだけだが、ここには有名な神社がある。集合時間まであと30分あるのでまたしても寄り道なのだ。駆け足で見てこようと、2匹の狛犬君の間を抜けて境内に入る。立札には「ここは神域です。中に入ったら、神殿に礼拝するように」とあった。20代と思しき若者が一人、水屋で手を清めていた。なかなか礼儀正しいのだ。
拝殿の前には警備員がいる。この辺りから一枚撮ろうと思っていたら、カメラを構えた年配の女性に「もっと遠くに離れて撮って下さい」と注意している。確かに他の参拝客の邪魔にはなる。
彼女と同じ場所に立ち、望遠を使って、拝殿の向こうに見える本殿を撮った。→今日の一枚。写すようなオブジェらしきものは何もない。「日本の都市の中心には空虚がある」。そんな説を思い出した。ここは、とても日本的な場所なのだった。
神殿の前を通って、境内の中に入ってゆくと、こんなものがあった。ゼロ戦

徹底して、機能性と運動性能、そのための軽量化を追求した結果できた飛行機なんだそうだ。モダンデザインに通じるものがある。しかし、そのため全体に余裕がない。あまり防御性能はなかったという。搭乗者の高い技能で性能が発揮されたが、刻々と変化する時代の要求にはついて行けなかった。
気のせいか、最近あちこちで壊されている近代の建物の運命に似ているような・・・・。