歴史遺産

west2692010-09-06

日曜日、久しぶりに甲府駅前に出かけた。そこでこんなものを見た。
今日の一枚は解体現場。これは甲府市役所南別館と呼ばれていた。もはや山梨県には希少な昭和初期の建築だが、市庁舎の建て替えに伴い壊されることになった。
甲府設計事務所に通っていた頃、毎朝この前を通った。地味だけどなかなかプロポーションの良い建物だ。
逓信建築みたいだなあ」と思っていたら、山田守という人の設計だった。
先に解体された旧山梨県図書館も同じく、辛くも甲府空襲を生き伸びたのに、平和な時代にこうやって人の手で壊される。見慣れた木造建築の再生のための解体現場と違って、暴力的だ。まさに粉々なのだ。何の痕跡も残さない。人の破壊力は戦争や地震より巨大だと思う。
下の写真は昨年8月に撮影したもの。

建物全体の雰囲気を知りたい方はこちらをどうぞ。
これも観光山梨が頼りにする武田信玄と同じくらい貴重な「歴史遺産」でもあったんだけどな。