お先に失礼

今日の１枚は「旧富山県立農学校本館」。「福野にはこういう建物がいっぱいありますよ」というのは事務所のＭ君の話。彼は日本海と日本酒にとても詳しいのだ。
ならばと、おなじみのウィキペディアで検索して地図も印刷した。準備を整え家を出て高速道路に入り、日本海が見えた頃、肝心の地図をテーブルの上に置いて来たのを思い出す。その上、訪ねるべき建物の名前も思い出せない。唯一記憶があるのは全体にピンク色の擬洋風建築だったということぐらい。まあ、仕方ない。とにかく福野に向かうことにした。
福野駅の手前には高瀬神社があった。こういう時にはやはり神様が頼りだ。参拝して１００円払って、ついでに幸運を呼ぶという「撫で猫」の頭も撫でてきた。
境内を出るとＴ字路がある。左に曲がりしばらく行くと、先ほどの神社の鳥居前に戻った。違ったらしい。今度は反対方向に向かう。５分ほど走ると、右手の森の中にピンク色の洋館が見えた。
ウィキペディアには「一般公開はされていない」とあったが、フェンスが開いている。建物に近づいてドアを押すと簡単に開くではないか。その上、入り口には何故かスリッパがずらりと揃えてある。とても友好的なのだ。履き替えて中に入ってみました。
掃除も行き届いて、照明も点いて室内も明るい。これは階段の窓の風景。

（今日は何故か写真が横向きです。どうしても直りません。）
帰り際に大型バスでやってきた団体客と行き違う。宿直の先生らしき方がいたので聞いてみると、「今日は建築学会の方々の視察があるんです」とのこと。
「一足お先に失礼しました」のだった。