ここから先

west2692010-09-15


あるお寺の住職に聞いた話によれば、中世から近世にかけての宗教教団はネットワーク型の国家みたいなもので、それは現在のような領土型国家のパラダイムとは異なるが、独自の政治体系・経済力・軍事力を備えており、時の権力と併存していた。
ちなみに「一揆」というのは一般にイメージされているような暴徒的な実力行使のみを指すのではない。一時的に出現する自治的な政治空間のことを呼ぶのだそうな。
さて、話は9月13日に戻る。謎の警備員に行く手を阻まれた後、たどり着いた瑞泉寺はこんな風に厳つい石垣に囲まれていた。何だか城壁みたいだなあと思ったら、戦国時代は一向一揆の拠点だったとのこと。寺であり、且つ要塞でもあった訳だ。
ちょっと入りにくい雰囲気ではある。
かつて頑丈な門で閉ざされて、ここから先は侵入禁止だったのかも知れない。
こちらの写真はとある茶室の入り口に置いた「関守石」というもの。

小石を縄で十文字に縛って置くだけで、「ここから先は入れません」と伝えている。