代用品な世界

west2692010-09-30

今日の一枚は那智黒石。新潟の料亭のアプローチに使っていた。
山北の家では建築主の希望でこれを使うことになった。左官職人が見本の石を持ってきたが、中国産もあるという。表面がざらついていて、これほど艶が出ないのだそうだ。
いたずらな「本物志向」もどうかとは思うけれど、こうして代用品ばかりで出来た建築が当たり前になってゆくのも気がかりではある。
我が家のある塩山もかつては県外に売り出すほどの御影石の産地だったが、20年ほど前に採掘を止めた。
下の写真は再生民家の犬走りに使った純正塩山産の御影石

数年前、親戚の庭に転がって草に覆われていた。聞けば邪魔だという。貰い受けて四判石に使い、余った材で石風呂を作り、さらに余った石で庭置きのテーブルとベンチも作った。これも今となっては貴重な素材なのだ。