親近感

west2692010-10-29

今日の一枚はホウトウという山梨県の郷土料理の店なのだ。
こんなに寒い日に、くもり空の下に白い壁の建物がこんもり建っていると「カマクラ」みたいに見えるけど、もちろん雪じゃなくて鉄筋コンクリートで出来ている。
夏頃から何度か前を通りかかった。一度見てみたかったが、ホウトウは煮込みうどんみたいなものだから、暑い季節は食べる気がしない。やっと寒くなったので、今日は食事がてら見学することにした。
内部は外を裏返したドーム状になっている。内装は壁も天井も床も白い。そして硬い素材で出来ているからなのか、音がとても良く響く。遠く離れたところにいる人達が交わす会話が、まるで隣に座っているかのように響いてくる。あっちやこっちに分かれたグループやカップルの、それぞれの会話が変わり番子に、脈絡も無く、断片的、しかも意外に鮮明に聞こえてくるのだ。
打ち上げられたロケットは地球を離れるにつれ加速してゆく。光速を超えると、ラジオから流れてくる放送も次々と過去へとさかのぼる。ビートルズキング牧師ケネディ、そしてヒットラーの演説。カール=セーガン原作の「コンタクト」という映画で見たそんなシーンを思い出した。
食事を終えて外に出ると隣地にはこんな建物が建っていた。

白一色の場所から出てきたからとはいえ、こういう土着的な建物に目が向くのはどういうものなんだろう。手前のホウトウ屋の建物の受水槽がなければもっと良いと感じてしまうのだ。