北方系

今日の一枚は遠野の千葉家住宅。これは重要文化財だが、奥の方は今でも現役で使用しているので、見学は入り口付近の厩や土間、そして庭先に限られている。
「茅葺民家を集めて民家村を計画しているので、全国の事例を手分けして調査をして欲しい。ついてはオタクは遠野に行ってね」といういきさつで真冬の岩手県なのだ。昔読んだ本多勝一氏の本には、「人のロマンチシズムには北方系と南方系とがあるんじゃないか」と書いてあって、「私は北方系だから北海道やアラスカに関心があるのだと思う」ということだったが、彼と違って寒い所は苦手だ。それなのに、真冬の朝早く、暗いうちに家を出て、もっと寒い所に行くことが多い。個人的に好む傾向と縁とは別物らしい。
そんな訳でこちらは翌日出かけた「遠野ふるさと村」の中の一棟「曲り家」。

ここでは遠野地域から移築された民家をまとめて見学できるから、帰りの電車の時間まで歩き回る。雪の中を歩いたので足の指先まで冷たい。家に入って靴を脱いで上がり込んだら、床はもっと冷たかった。