ゼンマイ式の時間

west2692011-03-18

右の写真は「蕗谷虹児記念館のトップライト」。
今日は計画停電。当初は「輪番停電」という呼び方だったはずだが、いつの間にか「計画停電」という言葉に取って代えたようだ。
それはどっちでもいいけれど、今日は「18時20分から実施する」と東電の自動車が窓の下を走って行った。18時過ぎに陽は山陰に入る。暗い事務所で帰り支度をして、無くしものや忘れ物があっては厄介だ。電気の通っているうちに外に出て自動車に乗る。走り出して数分後、フッと町の灯が消えた。家に戻って、ドアを開けて、ついつい手探りでスイッチを探してしまった。
蝋燭の明かりで食事とり終えると、やっと1時間たっていた。電気が使えるまでまだ2時間も残っている。何時もならあっという間に過ぎて行く時間も停電の時はゆっくり流れるらしい。「世の中が慌ただしいのは、電気で動く時計が主流なせいかも。時間の欲しい人はゼンマイ式の時計にしたらどうだろう」などと戯言をいっているうちに明るくなった。
そんな訳でこちらは我が家の窓から見える交差点。信号が消えて暗くなっている。

頼みもせんのに、勝手にできたこの信号機は人も車もほとんど通らない交差点を一晩中照らしている。その上、田舎町に不釣り合いなほど明るい。
今夜は久しぶりに見慣れた暗い道路になった。以前はこれでも問題はなかった。節電なら輪番と言わず、ずっとこのままにしておいて良いと思うのだった。