幻の宿場町

west2692011-04-02


今日の一枚は犬目宿の入り口付近の神社の境内にあったお知らせ看板。

甲州街道にはこんな地名がある。犬目宿・鳥沢・猿橋。日本の昔話みたいだが、山梨が桃の産地だからこんな地名になったなんだろうか。ちなみに鬼が島という地名は無い。
猿橋・鳥沢は旧国鉄の駅名で馴染みがあるけれど、犬目宿の存在はつげ義春旅行記で知った。「犬目宿に行こうと2度ほど試みたが、道に迷ってとうとう辿り着けなかった」というようなことが書いてあった。幻の場所なのだ。
どんなところだろうと、昨年末に現場の帰りに足を延ばしてみた。山道をうねうねと走り、夕方近く付近までたどり着いたらしいが、確信の持てないうちに暗くなってしまった。
今日は約束の時間まで少し余裕ができた。再び犬目宿に向かう。鳥沢から20号線を外れて、うねうねとした山道に入る。一区切りして、どうやらここらしいと思える集落にたどり着いた。「犬目」と書いたバス停もある。しかし、勝手に期待していた古い町並みは見つからない。昭和45年の火事で多くの家が燃えてしまったとのこと。本当に幻になってしまった。It too lateなのだ。
そんな訳でこちらは家並みが途切れる辺りで見つけた家の手摺。