意外な産業遺産

west2692011-06-07

6月5日の続き。「民家の学校」の生徒達が帰った後、H氏から面白いものがあるから見に行こうと誘われた。
そんな訳で、今日の一枚は「円筒分水庫」というもの。これは中心部を見下ろしたところ。内側の円筒から水が噴き出して、外側の円筒状の壁面に開けられた穴から外側に出て行く。円筒の外側は下の写真のようになっていて、ここにいったん溜められる。

この施設全体は更に下の写真のようになっている。

撮影位置が低くて判り難いけど、更に外側の円筒があって、3等分されているのが判るだろうか。
中心部から噴き出た水はこうして3等分されて、溜められた所からそれぞれ用意された水路に流れて行く仕掛けになっている。
水がどうやって中心部から噴き出るのかというと、円筒の手前で、一旦滝状に落ち込むようになって、落ちた勢いで円筒の底から跳ね返るようになっているのだろう。

大きな動力も、複雑な機械も使わず、単純な仕掛けだけで、正確に水を3等分する。そして故障もない。とても優れた仕掛けだと思う。
例によってインターネットで検索すると、「円筒分水庫データーベース」というのがあって、類似のものが日本中に100箇所以上あった。でも山梨県にあるのはここだけらしい。意外な所に貴重な産業遺産が眠っていた訳だ。


こちらで動画も見られます→http://www.youtube.com/watch?v=elJT2HXNKGw