葺き土の厚さ

west2692011-11-16

今日も昨日に引き続き現地調査。写真は蔵の鉢巻と呼ぶ部分。3年前に実測した際には、瓦の下にまだ壁が残っていた。木造建築は屋根が抜けると傷みが急速に進む。軒裏が剥がれ、鉢巻も剥落してしまった。軒先瓦もずり落ちて、ご覧の通り。雨除けのシートも被せたけど、一年ほどで風化してボロボロになってしまった。
しかし、一つだけ良いことがあった。前回、壁に覆われて調査不能だったところの構造がすっかり見えている。瓦の葺き土の厚さも解った。屋根を踏み抜かないように登って行って測ったら、10センチあった。
そんな訳でこちらは石で出来た桝の壁面。

屋敷内を走る水路の脇に深さ2メートルほどの桝がある。以前はここに川の水を引きこんで利用していたが、今は使う人もなく、乾井戸状態。珍しくもない風景だ。狭い穴の中なので、日陰状態だが、一日の内で陽が差しこむ一瞬がある。わずかな日差しを浴びて草が育っていた。なかなか頑張っているのだ。