唐珍木

west2692009-03-24

今日の写真は唐珍木。これは切り倒した後の断面。見た目は随分太いが年輪を数えた現場監督の話によれば樹齢27、8年といったところらしい。唐珍木という名前の由来も何処から来たのかも謎だ。最初は「唐変木」を聞き間違えたのかと思った。とりあえずこの辺りでは唐珍木と呼ばれているんだそうな。「唐」が付く位だから、どこか外国から運び込んだものかも知れないという。いつの間にか芽を出して、こんなに大きくなった。
家の近くに大きく育つ常緑樹を生えると、日が当たらず中は暗いし、葉は樋に詰まるし、屋根にも積もって雨漏りの原因にもなる。
この建物も同じだった。20年以上無人で剪定する人も居なかったから無理も無い。これまでは自由気ままに枝を伸ばすことが出来たが、今回の保存修理工事のために伐採することになった。可哀想だが枝を採って挿し木してあるので、一応樹種は残る。いずれ素性が判明するときが来るかもしれない。

下の写真は木を切り倒した後の宮光園主屋の外観。

明治期に建てられた農家を大正の後期から昭和の初期にかけて改造した建物で、1階が日本家屋で2階が洋館になっている。2階の重みと、唐珍木の影響で1階の桁が下がって屋根は波打っている。これから先1階を解体して、2階建て部分は曳き屋をして持ち上げる。