水鳥達の家

west2692009-04-26

右の写真は川村記念美術館の入り口にあるフランク=ステラの作品。
今日はマーク=ロスコがシーグラムビルのために描いた作品を見に行った。→「マーク=ロスコ瞑想する絵画展」
当たり前だが、絵画は実物を見るに限る。彼は「自分の絵画空間」の実現を望んでいたというが、この作品群を見ているとその気持ちは良く解かるような気がする。
個人的には彼の明るい色合いの作品が好きだが、今回は深い色合いの作品が多かった。後半にあった「黒い絵」のシリーズにいたってはじいっと見ていると吸い込まれそうになるほど、ひたすら黒い。聞くところによると実際に飛び込んだ人もいるようだ。そっそかしい話ではある。その人はキャンバスの向こうに何を見たのだろうか。
受付では音声案内の機械を貸し出していた。プログラムの中には画家が作品の制作中に好んで聴いたという音楽が入っている。モーツアルト弦楽五重奏曲第5番 。一見沈鬱で思索的な絵画だが、明るく透明感のある音楽がとても良く似合う。

美術館の周りは保護林になっていて前面に人口の大きな池がある。食事の後、池の周りを散策するとこんな小屋があった。

杉皮葺きの屋根だ。池で暮らす水鳥達の家だろう。左手の半円形の金属は鳥が水面から上がるときに掴む手摺かと思いきや、相棒曰く猫除けなんだそうだ。