謎の地下室 その2

west2692009-05-11

今日も謎の地下室。の話。
何の為に、何を貯蔵する為に掘られたのか、動機も目的も相変わらず不明だが、地下室の石垣の隙間にはワインボトルの一部が埋め込まれていた。床に堆積した砂を掘ると瓶のかけらも出てきた。
今日の一枚で、手にしているものはそのワインボトル。先端のちょっと太くなった所は瓶の本体を作っておいて、後からくっつけた口の部分。これは古い製法なんだそうだ。
下の写真は1階の床板と床組みを剥がした状態で地下を2階から見下ろしたもの。形が良く解かる。

何となく平面が馬蹄形に見えるが、下側の直線部分の石垣は後から積まれたものと考えられる。
最初はほぼ円形に掘られていたものの、何らかの理由で半分埋められたものらしい。写真では解かり難いが石の表面の色合いも異なっている。
話し変わって、古代日本では地下のものは神仏のもので無主物であるという考え方があったそうだ(網野善彦 日本の歴史を読み直す)。地中に埋められた古代銭には呪術的な目的もあったようだ。
もしかすると、地下室は貯蔵庫だろうと考えるのは現代的な物差しなのかも知れない。ワインの神様を祭る部屋というのはどうだろう。