ブリキの天井

west2692009-05-15

きょうはTV局から電話があった。『先日収録した「人生の楽園」を明日放送します。お借りした写真も放送します』とのことだった。TV番組は大量の映像を集めてバサバサ切り落としてまとめなければならないから、カットされる場面が多いのは承知していた。でも、とりあえず写真も放送されることになって良かった。ちなみに使われる写真は ハルダム邸を撮影したもの。
ということは1つの番組で自分が設計した家の映像が3軒流れることになる。なかなか効率が良いじゃないか。
さて、今日の一枚は「現代絵画」じゃなくて天井板。
宮光園は以前観光葡萄園だった。訪れた観光客の為に記念写真も撮影していた。同じ敷地内にはそのための写真館があった。小さな洋館だった。雨漏りがして、屋根が抜けて、崩れかかっていた。これでは危ないということで5,6年前に解体してしまった。たまたま通りかかった教育委員会のMさんが保管しておいたのがこの天井材だった。
残された古い写真を見ると、天井は漆喰のレリーフだった。長い間に傷んでしまったのだろう。いつの間にか天井板は漆喰からブリキの紛い物になっていた。打ち出したのか、型抜きしたのか造りかたは分からない。それともこのような既製品が存在したのかも知れない。実際の所は今となっては知るよしもないが、今度はこのブリキの紛い物を復元する訳だ。
下の写真はブリキ天井板の全景。事務所に持ち帰り模様から凹凸の寸法まで実測した。いつか復元する日の為に、今度は粘土で型を取っておかなければならない。