「西広門田」の読み方

west2692009-07-05

昨日の漢字読み「西広門田」の答えは「かわだ」です。「かわだ」という地名を聞いたことも、塩山市の地図上に「西広門田」という場所があるのも昔から知っていたけれど、両者が一致したのは「西広門田」のクライアントの家を設計した時だった。20年以上謎のままほったらかしていた訳だ。我ながら横着と言うか、いい加減な話だと思う。

今日の一枚。瓦職人のヘルメット。
この瓦屋さん達は宮光園の工事のために泊り掛けで山梨まで来ている。棟梁は奈良から来たと話していた。若いが、古い瓦や技術にとても詳しい。
この日は軒先とケラバの納まりを打ち合わせするために屋根の高さまで足場を上った。現地で実物を目の前にして話をするのが一番早いのだ。
ところで、職人は現場で安全のためにヘルメットを被っている。ヘルメットの正面には**工業とか○○組などといった社名が書いてあるくらいで、とくに珍しいことはない。
だがこの模様は気になった。飾り文字かな、家紋かな、兜かな、火消しの防火頭巾かな、ダースベーダーかな?そんな訳で、ヘルメットを取って休憩を取っている間に話しかけて、写真も撮らせて貰った。
訊いた所によると真ん中のウナギみたいな奴は「瓦」と読む。、両側の角みたいな奴は「こうやって、手のひらの上に瓦を乗せて屋根に据えるところを現しているんだよね」と言って、両手でポーズをとると、ちゃんとこの模様に見えた。
「成る程。良いデザインですね」というと「俺達は瓦屋だからね」と誇らしげだった。

下の写真は古瓦を選別しているところ。

こんな風に木槌で一枚一枚叩いて判別する。一体何百枚叩いたんだろう。根気のいる話だ。しかし、思ったよりも再利用できる瓦は少ない。調査の結果、使えるのは10%くらいとのことだった。