三塩軌道

west2692009-10-11

右の写真は三塩軌道跡。見たところ何でもない山道だが、これは線路の跡。かつて三塩鉄道というものがあって、三富から塩山駅の北口まで木材を運んでいた。市街の北側にある通称「恵林寺山」の麓に今も残っていた。道標もあって、今はウォーキングのコースになっているらしい。
新しい道路が次々と出来ると地域の風景が変わってしまうから、地元生まれの人間でも見失ってしまう場所がある。これもそのひとつ。今日は所用で通りがかり、写真を撮ろうと気まぐれに車を止めて、偶然再発見した。
ここには子供のころカブトムシを取りに来たけれど、カナブンと胴体の太い蛾とスズメバチばかり飛んできた。林の中だったが、今は果樹園の中だ。スズメバチもいない。
あの頃はまだレールがあって、学校では禁止されていたが、同級生の何人かはトロッコに乗って山道を上り下りしていた。面白そうなのでいつか乗ってやろうと思っているうちに、あっさりと廃業してしまった。
「いつか」というのは問題の先送りでもある。失った機会に次は無いかも知れない。光陰矢のごとし。本当にやりたいことは「今すぐ」やるべきなんだろう。
下の写真は稲刈りの後。住居になる一歩手前の瞬間的仮設の合掌造り。

これで良ければ家造りは簡単なんだがなあ。この合掌の向こうに見える山が、通称「恵林寺山」。あの麓をトロッコが走っていた。