エコロジカルな建築

west2692010-02-14

右の写真は基礎と土台。基礎に玉石を並べて土台に木を敷いたところ。この上に柱を建てて建築が出来てゆく。遠い将来、上の建物を取り除いて、石を動かしたら後には何も残らない。
我が家も42年前に今の場所に移築された。解体して建物を取り除いた後には柱の下にあった基礎石だけががポツポツと残っていた。石は子供の力でも取り除くことが出来た。暫く後で様子を見に行ったら桃畑になっていた。
当時はそんな言葉はなかったけれど、まさにエコロジカルな建築だったと思う。
さて、現代の家造りはこうは行かない。強度と耐久性の向上が求められるから、基礎は鉄筋コンクリートで造らなければならない。だから、木造部分は無くなっても基礎だけはしっかりと残る。
下の写真は古い梁を修繕した所。

こんな風に建築された当初の材料を再利用することができるのも伝統的な木造建築の魅力の一つ。梁の端部で腐朽していた部分を取り除き、新しい材料(白い部分)を継ぎ足している。これは「蟻」と呼ばれる仕口。