福寿草

west2692010-02-24

今日の一枚は「福寿草」。2月12日に佐久平へ出かけた時には雪が降っていたが、今日はこんなものが咲いていた。毎度のことだけど春が来るのは良いものだ。
長い工期と冬が終わって、韮崎の家もそろそろ完成が近づいてきた。塗装が終わり、建具を入れて、電気器具や設備器具、厨房器具などを取り付けていた。
軒下の犬走りでは左官のおっちゃんが作業をしている。先日まで寒くて乾き難かったのに、今日は暖かくて塗るそばから固まって行く。それを避けるため、水の量を調整しながら、作業のスピードを決めて行く。左官仕事は感と経験と経験に基づく推測がものをいう。

これはシュタインアールという三和土の代用品を塗っている所。以前、福々亭の現場でベンガラを混ぜて曲面で仕上てもらった材料だ。今回の図面では大人しく(普通に)「シュタインアールで仕上げてね」と書いておいた。「それにしても、なんだか黄色いな」と思い声を掛けると、「もう素材の癖を掴んだので、普通のやり方じゃつまらない。先生(職人は設計者をこう呼ぶ)の好きそうな仕上げを工夫して見た」と、近くにサンプルを見せてくれた。

下の長方形のようになる。「マニュアル通りじゃないから、製造元には話せないやり方」なのだそうな。
ちょっとざらついた感じはなかなか良いと思う。山砂と色粉を混ぜて塗って、乾いた頃を見計らって、剣山で引っ掻いて仕上げるんだそうだ。