白蟻脱走

west2692010-04-29

今日の一枚は一休さんの辞世の句。
数年前に再生した民家にある床の間に飾ってあった。赤い壁は珪藻土にベンガラを混ぜたもの。これは何ですかと聞いたら一休さんの額なのだということ。家に帰って調べたら「須弥南畔 誰か我禅に会う 虚堂来る也 半銭に値せず」と読むんだと書いてあった。意味は解かるような解からないような・・・・・。
さて、その民家の床で白蟻が発見された。
ストーブの前に張ってある杉板の表面に小さな引っかき傷みたいな穴があいていた。家の人が何だろうと思って叩いてみると、空洞みたいな音がする。木の表面を剥がしてみたら白蟻が出来てきた。白蟻駆除の業者を頼んだ方が良いんじゃないかと思うけど、どうしたら良いか相談したい。そんな話だった。
薬剤散布はなるべく避けたい。先ずは様子を知りたい。現地へ見に行った。白蟻君の出てきた板を切り取ってみると、彼らの住んでいた穴は行き止まりになっている。普通なら床下から侵入して内部を食い荒らして、表面に到達するはずだが、その穴が無い。白蟻の食害を受ける木材は表面のみ残して内側をボロボロになるまで食い荒らすんだけど、中身がしっかり残っていて木の表面に近いところだけに穴が空いてた。
もしかしてストーブに使用した薪と一緒に進入したんじゃないか。燃やされる直前に脱走したのかも知れない。薪置き場に行くと食害を受けた木の枝が立てかけてあった。床下には住んでいない様子。大事にならずに良かった。
工務店の社長の話では、昔の農家は薪を家の周りに置いてあったので「良くあること」なのだそうだ。薪も油断できません。ストーブをお持ちの方はご注意ください。
下の写真はそんな「小木人の舎」。今日の風景。