変り種の柱

west2692010-05-26

今日の一枚は「欅の大黒柱だったもの」。今回は長さ6メートルの欅の大黒柱を切って3メートルで使った。残った部分がこれ。もったいないというか、行きがかり上というか、残った半分も使うことにした。独立柱で使うのなら、多少曲っていても問題はない。玄関と土間の結界にあたる部分に立てる。周りで使われているのは真っ直ぐな柱ばかりだから、変り種が混じっていても良いかも知れない。
材の表面は長い間風雨に晒されていたので灰色に変色してボソボソになっていた。適度に風化した古材と違って、そのまま使うのは難しい。「削った方が良いかもね」と意見が一致した。変色した表面を取り除くとこんな表情がでてきた。
下の写真はその独立柱の根元。

土台が納まる所の加工。
鉛筆書きの十文字が見えるが、柱の先端と根元の断面に十文字を描き、その交点同士を結ぶ。結んだ線のことを材の芯と呼ぶ。木造建築ではこの芯が重要で、寸法や形は芯を基準にして決められてゆく。使われる材料がどんなに曲っていても、変形していても芯から測りだす基本は同じ。