原寸で考える

west2692010-07-01

白鳥の写真を撮った後。山北の現場に向かった。現場にはこんなものが用意してあった。右の写真は棟押え(屋根の一番天辺にある部分)の原寸。
紙の上で建物を考える時は小さく縮小して考える。住宅なら100分の1とか50分の1だ。建築はそうでもしないと大きすぎて書ききれない。だが、現場ではこんな風に実際の大きさ=原寸で考える。
現場にはT定規も平行定規もパソコンもない。平らな机もない。曲尺という昔からある大工道具をつかい、身近にある板を使って図を描いて納まりを確認して行くのだが、この作業は案外素早いし、確実なのだ。
原寸が出来ると、先ずは簡単に形にしてみる。下の写真はそんな風に造った棟押さえの部品。

これを屋根に担ぎ上げて仮に取り付ける。足場を使って棟近くまで上ったり、通りから見上げたりしながら、最終的な形を決定して、本格的に造り始める。