一口に「和瓦」と言っても・・・。

west2692010-07-03

今日の写真は軒先瓦。増穂町の昌福寺の大玄関や渡り廊下などの建物にこうした軽やかな意匠の瓦を使用してあった。珍しい形の瓦だが、名前が判らない。特注なのかな?
野郎瓦というものも最近知ったばかりだ。良い機会なのでインターネットで調べてみた。
例によって、伝統技術である瓦の世界も奥が深いというか、領域が広い。
バリエーションが多すぎて、同じものを特定できないが、どうやら瓦を構成する部品にそれぞれ呼び名があって、それを組み合わせて命名しているらしい。
瓦の円形の部分を「万十」と呼ぶ。勾玉みたいな模様が三つ入った万十を「京花」、こちらのようにシンプルな同心円を「蛇目」と呼ぶらしい。
真ん中を繋ぐ垂れ幕みたいな奴を「垂剣軒瓦」というらしい。なるほど確かに尖っている。
これが丸いと「木孤」。直線だと「一文字」といった具合なのだ。
この瓦は「蛇目垂剣軒瓦」とでも呼ぶのかもしれない。
ちなみに下の写真は宮光園の古瓦。

通常見かける瓦はこの形が多いだろう。上の組み合わせで呼べば「京花軒瓦」といった所か。