出納帳と貨幣

west2692010-07-06

今日の一枚は「出納帳」。もしかすると「普請帳」と呼ばれるものかも知れない。各項には職人の名前が書いてあって、支払い金額や項目、日付が細かく記してある。建物の中から出てきた大工道具に記された名前と同一の人物に対する支払い記録も載っていた。
宮光園は葡萄栽培・ワイン醸造・観光葡萄園を兼ねた商業施設だから、敷地も広くて建物も大きい。母屋以外の付属建物が何棟もある。頻繁に増改築を繰り返したような跡が至る所に見つかった。
使われている資材には古い建物から転用されたものが沢山混じっていた。現在と違って建材も貴重だったのだろう。ボロボロになるまで繰り返し再使用されている。
出納帳を見たら、毎日のように支払いが行われていた。日常的に建築工事が行なわれていたのかも知れない。当時であっても建築工事や維持管理には大きな費用がかかったのだろう。
そんな訳で下の写真はいまや貴重な文久永宝。

実は、これは裏側なのだ。当時このお金で支払いを受けた人もいただろう。