大阪障子

west2692010-07-12

昨日発見した登録文化財の近くにはこんな家もあった。今日の一枚。
右側に見える履き出し建具はいかにも日本的で、この部分の上は日本瓦で葺いてある。
ところが、左手にある突き出し部分には異国風の瓦とスタッコ風な外壁と破風板端部の三角板と、同じく三角形の小屋裏換気をくっつけていて何となく洋館風なのだった。
はじめから入り混じっていたのか、途中から日本に先祖がえりしたのだろうか。
さて、こちらの写真は那須塩原に移築した龍ヶ崎の家にあった建具。

我々の仲間ではこれを千本格子と呼ぶ人もいるが、大阪障子とも呼ばれる。厚さ3ミリ。巾7ミリくらいの薄い格子状の板をズラリと並べている。背景に見える白いものがケンドン式の障子で夏は取り外すことができる。すると通風が取れて、しかも外から中を見ることは出来ないが、中から外の様子を見ることが出来るという優れものの建具なのだった。商店の店舗と茶の間を仕切る建具に使われていたが、ここでは寝室と居間を区切る開口部に使っている。