戸袋の復元その2

west2692010-07-14

今日の一枚は「雨戸戸袋の基礎」。昨日検討した戸袋は北側の縁側にあった。こちらの戸袋は南側にある。
宮光園には昔の記念写真が沢山残っていて、人物の背景に建物が写っている。これは修復設計には貴重な資料となる。
写真にはこんな感じで2段積み重ねた石が写っていた。建物には残っていなかったが、庭の植え込みの中に転がっていた。四判石(犬走りの先端の石)の割付から割り出して、元あったと推測される位置に据え付けた。この上に洗い出し仕上げの戸袋が乗る。戸袋の意匠は写真から復元する。大きさは建具の大きさ、枚数などから推測する。
もう一枚は煉瓦。

敷地の周辺や土間・犬走りには古いレンガや比較的新しい煉瓦が埋もれていた。明治時代の焼き斑のあるものや、近年の焼き杉煉瓦、ありふれた赤レンガまで様々だ。年代も仕上げも異なるが、経年変化で表面が風化したり角が欠けたりして同じような調子に揃っている。
工務店の見習いの監督さんが一つ一つ洗い泥を落として並べておいた。この煉瓦は舗床に再利用する。