物的証拠

west2692011-02-22

今日は勝沼図書館で講習会。宮光園が3月末から公開される。そのために市では観光ボランティアを養成しているのだ。今回は講師として修理の内容について話をした。
右の写真はその中の一つ。昭和3年の新聞。北側の厨房の屋根に使われていた。
設計中の過程で宮光園の工事はいつ行われたのかという疑問があった。
明治以降何度かの改装・増築が行われているが、現在の様な半分洋館みたいなデザインになったのは何時だったんだろう。残された写真を時系列に並べると、大正の後期から昭和初期らしい。だが決定打が見つからない。いわゆる「物的証拠」が必要なのだと話し合っていた。
解体工事が始まり屋根のトタンを剥がすと下に新聞紙が敷いてある。新聞紙には日付が印字してある。残ったものの中で一番年代が新しいものが昭和3年だった。どうやら工事が行われたのは昭和3年以降ということになった。
こちらは大正7年の新聞。

2階屋根瓦の下に敷いてあった。それにしても墨にしてもインクにしても良く残っているものだと思う。我々の時代のめまぐるしく入れ替わる電子メディアはこれだけの時間を残れるのだろうか。