下地窓の復元

west2692011-06-25

今日の一枚は土間の見本。
浦木戸の家は大工工事を終え左官工事に移った。犬走りと土間の仕上げにはシュタインアールという素材を使用する。再生民家の土間は玄関として使われることが多いので、タイルや石で仕上げるケースが多いが、この三和土に似た素朴な風情も魅力的なのだ。建築主にとっては見慣れない素材なので、施工に先立ちサンプルを作ってもらった。
右はマニュアル通りに作成したもの。左は試みに弁柄を混ぜたもの。今回は土っぽくするために右の仕様で仕上げることになった。

こちらは下地窓。
再生以前の建物の小部屋に使われていたもの。壁ごとそっくり外して再使用するつもりだったけど、解体の際に経年劣化で土壁が脆くなっていて崩壊してしまった。大工の棟梁は「駄目だったねえ」といいながら、特に困った風でもない。残った竹を集めて、いつの間にか敷地周辺から採集してきた蔦を巻き付けて再現していた。