緑のレース

west2692011-07-06

今日の一枚は浦木戸の家。当初の工期は4月末だったが、例によってエコポイントやら計画停電やら資材不足やらに見舞われた。震災時の大揺れで2階の土壁も割れ、そちらの補修工事も発生した。色々あったけれど完成まであと僅かなのだ。

さて、建物の前面道路では下水の点検工事を行っていた。通常下水は川上から川下へ流れるように造られているはずだがここは違う。下流域の反対があって、処理場は川上にある。汚水はポンプで押し上げているのだそうだ。停電時には流れないし、2,3年でポンプを取り換えなければならないという。何だか力任せのシステムなのだ。その上圧力が逃げてしまうので、管の途中に新たに接続用の最終桝を接続することが出来ない。だからこの家は下水に接続できずに合併処理浄化槽を設置している。

ちなみにローマ帝国の時代に造られた鉛の下水管は、今でも当時のものが街の地下にあって、現役で活躍中なのだそうな(世界で一番美しい元素図鑑 セオドア・グレイ+ニック・マン)。2000年以上前の装置だから、電気もポンプもない。

そんな訳でこちらは事務所入り口の現在の様子。

緑のカーテン」というよりは「緑のレース」といった風情か。