ワニ系

west2692011-09-06


今日は昨日の続き。茅葺であれば茅をバサバサ重ねて縛り付けて、最後に散髪するように鋏で切り揃える。今回は金属板で葺くので下地は平面でなければならない。曲がった材料ばかりで組まれた小屋に平坦な屋根面を作る訳だ。
「そんなこと当然でしょ」なのだが、これが案外難しい。既存の建物の屋根には真っ直ぐなところ、水平なところ、直角なところが見当たらない。つまり基準が無い。勾配だって右と左じゃ若干違う。写真は垂木の位置を検討しているところ。写っている手が掴んでいる赤い糸が示すのが垂木の勾配。もう一本交差する糸が垂木を留める高さなのだ。2本の糸が屋根の面を示している。この糸を上げたり下げたりして屋根全体の高さを決めてゆく。

そんな訳でこちらも再生中の民家。

目出度く屋根を葺き終えたところ。黒く残るのが2階の天井というか、3階の床というかかつては「ワニケイ」(上二階)と呼ばれていた場所の名残。残そうかどうしようかと協議中。