母屋の間隔はどうやって決まったのか

west2692011-09-05


道路工事があちこちで盛んだ。次々と新しい道路が造られて、古い道路も整備され道幅が広がる。
河口湖から甲府盆地に抜ける御坂峠も山道を無理やり広げるために、随分崖を削った。削った崖の表面は概ね間知石という不思議なものを積んで仕上げる。積み上げた壁面の裏側には水が溜まるので、排水の為に穴を開ける。地面に浸み込んだ水だから、そこからじわじわと浸みだすのだろうと思っていた。
今日の一枚はそんな間知石で積まれた擁壁の水抜き穴を撮ったもの。こんな風に勢いよく吹き出していたので認識を新たにしてしまった。今日の一枚。水抜き穴だけじゃなくて、擁壁の根元からもボコボコと吹き出して坂道を流れ落ちていった。

さて、現場では小雨の中で作業をしていた。

茅と茅下地の垂木と母屋を撤去して、その上に新たに屋根をかける所。サスと呼ぶ斜めにかけ渡した丸太の上に新しい材料で母屋を架ける。下から母屋を架け、それを足場にして屋根の天辺まで登ってゆくのだ。おおよそ910ミリで以前と同じ寸法。だいたい大股で一足の間隔なのだ。昔から使われている間隔にはこうした意味もあるのだそうな。「雨で滑らないのか」と訊ねたら、「古い木材より新しい木材の方が危険」なのだそうだ。意外だったが、理由は聞きそびれた。