御影石の割り方

west2692010-07-23

今日の一枚は御影石大月市の山の中においてある。
設計の打ち合わせに行くと「使いたい石があるんだけど見ませんか」と誘われた。家を出て坂道を下り、少し平らな場所に出る。こんな感じの石が幾つか積み上げてあり、周囲の夏草にもまだまだ沢山埋もれていた。一番上の石の大きさは、長さ1メートル、巾50センチほど。この下に1メートル四方の大きさで、厚さ20センチほどの石が2枚ある。
御影石だが、若干白い色が多いかな。塩山の御影石じゃなさそうだ。
お話を伺うと、かつてこのお宅の近くの山でも石を切り出していたとのこと。岩に小さな四角い穴を一列に開けて、鉄製のクサビを順次打ち込んでゆく。穴が押し広げられて岩が割れる。そのように苦労して少しずつ実用的な石の大きさに削っていったという。
この石はかつて田野倉という場所の浄水場で水槽の底に使ってあった。かなり昔の話になるが、コンクリート製の水槽に造り変える際に「いらないから処分してくれ」といわれたものを、捨てるに忍びないので保管しておいたんだそうだ。
こうした素材との出会いはなかなか刺激的だ。上手く活かした使い方を考えなければならない。

夕方打ち合わせの帰り道で見かけた花。ノウゼンカズラ