民家再生

耳ブヒ

今日の一枚は「耳ブヒ」我が家の台所にいる。耳に見えるが羽がはえているのだ。ブタだって時には空が飛びたくなるんだろう。気持ちは判る。 さて、昨日の草むしりが効いたのか。朝起きると腰が痛い。現場に行くと何だか目が廻る。お昼に家に戻って熱を測ると…

南京の謎

今日の一枚は「下見板」。こんな風に板を横にして、端重ね状に張ってギザギザのササラ子という押し縁で押さえる工法を「ササラ子下見板張り」と呼ぶ。若い頃はいかにも日本風で苦手な意匠だったけど、あっちこっち建物を見ているうちに段々好ましく感じるよ…

H氏の予言

今日は昨日の続き。 今日の一枚は「馬頭観音」だと思う。だいぶ磨り減っているけれど、頭の上にかつては馬がいたんだろう。 これは現場近くにある交差点の茂みの中にあった。現場は周りが田んぼだから目印が少ない。だから、案内図を描くのが大変なのだ。こ…

そうはいかない。

今日の一枚は「敷地」。こう漠然と広いと「これだけ場所があるんだから、どこに建てたって良いじゃないか」と思うが、そうはいかない。 先ずは配置図を描いて建物の位置を定めなければならない。建物に関連して地盤改良の範囲やら、浄化槽の位置やら、井戸の…

枝豆

今日は那須塩原に出張。茨城県から民家を移築して再生する。その地縄張りの確認と地盤調査の立会いだ。家を出るときは曇り空だった。 首都高速道路の入り口辺りで渋滞に巻き込まれ、雨が降り出したので、建設会社のH氏に遅れる旨を伝えて、天候の様子も聞い…

雨男の瓦屋

今日で9月も終わり。自宅の柿が赤くなっていた。今年は随分早いじゃないかと思いつつも早速頂こうと採ってみた。手に取るとグニャリと柔らかい。熟したというよりも腐ってしまったという感じ。これは食べられない。ふと足元を見ると、同じように赤くなった実…

次郎ちゃんの縄張り視察

「昨日打ち合わせした部屋のことだけど、我々が入る前に学生達が食事してたでしょ。あの中の一人が新型インフルエンザだったんだって。熱が出たら直ぐ病院に行って下さいね。今日から暫くこの施設は閉鎖です。じゃあまた」。 今日は突然こんな電話があった。…

「輪違い」と「青海波」

今日は韮崎の家の現場。これは古い瓦を下ろして並べている所。屋根の防水層をやり変えて、同じ瓦を使ってもう一度葺き替える。 再生工事が始まり、天井をはがしたら、屋根から光りが洩れているのが見えた。それだけならまだ良いが、場所によっては空が見える…

ビフォー アフター

昨日に引き続き今日も大工工事のウンチクというか覚書。 現在工事中の韮崎の家。柱の足元で傷んだ場所をこんな風(今日の一枚)に接ぎ木をすることを根継ぎという。この根継ぎ部分の仕事を「継ぎ手」と呼ぶ。 この継ぎ手の方法にもいくつかあって、それぞれ…

建築の種

梅雨明け宣言をしたのに毎日雨模様が続く。そのせいか植物が育つのが早いような気がする。韮崎の家が工事に着手したのは確か6月の10日だった。現場に付いたら、田んぼは水を張って、苗を搬入した所だった。2時間後、現場の確認作業を終えた帰り道では既に田…

銀色の屋根

ある方から、大学の「建築論」の課題で福々亭の見学会をレポートしましたとのお知らせが来た。レポートも添付されていた。一度建物を見て説明を聞いただけなのに、こちらの見て欲しい所、聞いて欲しい所がしっかり押えてあった。むむむ....。 もはや手遅れだ…

2/3 日蝕

我が家の近くには「ハーブ園」というのがあって、中にはこんな彫刻がある(今日の一枚)。塩山は農村地域で周りはほとんど桃畑やらブドウ畑だ。そんな場所に唐突にこんなものがある。 ここにはガイドに率いられて団体の観光客がドカドカやって来る。休日は大…

地元の要望.....?

今日の一枚は玉石の石垣。韮崎の現場なのだ。この水路の底にカニが住んでいるのを以前見かけた。 こうした石垣はかつて我が家の回りにもたくさんあったが、今や多くがコンクリートの三面張りの水路になってしまった。窪みがないからドジョウもザリガニも住め…

ナマコ壁。瓦の留め方。

昨夜寝る前に突然に気付いた。しまった、今日はお盆の入りだった。我が家の周辺では盂蘭盆会の期間は7月13日〜16日だ。13日にはキュウリとナスで馬と牛を作って、飾らなければいけないのだった。遅ればせながら、近くのマーケットに一日遅れのお盆セットを買…

ムカシトンボ

今日の一枚は「ムカシトンボ」。 塩山ではほとんど見かけなくなった昆虫や小動物が韮崎周辺にはまだ生き残っている。こういうのを見ると「まだ自然は大丈夫」と少し希望が持てるような気がする。地方の過疎化は好ましくはないのかもしれないが、無人の庭(失…

花の社名

今日は事務所まで歩いて出勤した。何度も歩いた道でも天候や季節により発見がある。今日の一枚は芙蓉の花。通勤路の途中にある会社の庭に咲いていた。相棒の発見によれば、この会社の社名は「芙蓉設計」というのだった。意識してかどうかわからないけど同じ…

元祖「ドレミの歌」

「いの一番」。これは昔テレビのコマーシャルで流れた調味料の商品名だった。何のことだろうと思っていたが、実は番付といって、木造建築の平面上の位置を表す建築用語だった。 基本的に木造住宅の柱は四角い升目の上に建っている。この升目上の位置を「いろ…

泥縄式

今日の一枚は荒壁。塗った直後の様子。 パソコンに取り込んだ写真がたまったので外付けのハードディスクに保存しようとしたら「お腹いっぱいでもうこれ以上食べられません」と表示された。操作を間違えたのかなと思いプロパティを確認すると確かに空き容量が…

草むしり

今日も恒例の草むしり。この時期は時間の出来た時は草むしりに追われる。先週は我が家の南側の草を取った。今日は北側の草をやっつけることにしたが、始めて1時間ほどで雨が降ってきたので中止した。 家に入りパソコンをインターネットに繋いで「人生の楽園…

光陰矢のごとし

今日の写真は福々亭のカマド。引渡し後半年、火を入れたのは初めて見た。これはあるテレビ番組の取材のための撮影風景なのだ。 向かって左側で炊き込みご飯を作り、右側ではホウトウを作っている。ちなみにホウトウは山梨の家庭料理。味噌味で麺を煮込んで作…

陣馬街道の家見学会

今日は「陣馬街道の家」見学会。公共交通機関がバスだけなので心配だったが、参加者は25人でした。来てくれた方々どうもありがとうございました。 見学会での説明は難しいと思う。喋りすぎると建物の印象が薄れるだろうし、喋らないのも無愛想だ。以前見学会…

長いお名前

今朝は早速、昨日の長い名前の書類(建築士法第23条の6の規定による設計等の業務に関する報告書・第6号の2書式)を持って役所に行った。 窓口では「はい、これを出しに来ました」「ああ、それね」で終了。「あ、うん」の呼吸で簡単に終わった。もちろん、長…

石の中に入る

今日の一枚は大谷石の採掘場。ちょっとボケ気味なのは三脚を忘れたから。これは大谷石を切り出した後に地下に出来た大空間。つまり石の中だ。だから見えているのはすべて大谷石(もちろん鉄の手摺は除く)。刳り抜くにしても積み上げるにしても、単一素材の…

牛奥の土

古い民家を移築する際に、土壁も落として再利用することになった。「それは、大変ですよ」と言ったが、建築主のHさんは仲間を集めてやるという。今日の写真はそんな仲間達が土壁を落としているところ。 カケヤというデカイ木槌みたいなもので叩けば簡単に落…

天花粉

今日の一枚は鰹節。じゃ無かった。潜水艦。浮いているのか、半分沈んでいるのか判然としない。無表情な奴である。どんな音がするか、カケヤで叩いてみたい気もする。 漫画家の坂田靖子の話に「天花粉」というのがある。若者が釣りをしていると、風船みたいな…