現場ルポ

あとは運任せ

今日の一枚は白いホタルブクロ。北杜市の大泉町で見かけた。 東京から持ち帰った植木、金糸梅に元気がない。今日はスタッフのEさんが持ってきた「メネテール」というダジャレの様な薬を散布してみた。移植するには季節が悪かったのかも知れない。遅ればせな…

意外な発見

今日の一枚は昨日調査した北巨摩の民家。一見なんでもない普通の家に見えるが、侮れない。古民家の構造には意外な発見がある。 茅葺民家と違い、瓦葺き屋根でしかも切り妻型だから比較的調査は簡単に思えた。土台も桁も母屋も棟木も露出している。おあつらえ…

植物の移り変わり

今日の一枚はオダマキ。 大分前のことだけど、蓼科湖の辺りを走っていたら道端で白くて小柄で儚げな風情の植物を売っていた。ヤマオダマキとかいう品種で、甲府盆地の気候が高山植物には合わなかったのか、一回きりで消えてしまった。青紫のオダマキもどこか…

下地窓の復元

今日の一枚は土間の見本。 浦木戸の家は大工工事を終え左官工事に移った。犬走りと土間の仕上げにはシュタインアールという素材を使用する。再生民家の土間は玄関として使われることが多いので、タイルや石で仕上げるケースが多いが、この三和土に似た素朴な…

ちょっとピンボケ

今日は昨日の続き。ハーブフェスティバルの会場を離れて、現場に向かう。 自動車を停めて荷物を下している間に建物の外観を撮っておくことにした。カメラを持って、全景を見通す位置まで離れる。敷地外れの木の下から見上げるとこんなものが見えた。柿の花。…

富士を撮る人

今日の一枚は冨士山を撮る人。 ここのところ肉体労働が続いて足腰が痛い。庭仕事もほどほどにしないと本業に差し支える訳だ。 気持ちを切り替えて、今日は河口湖に民家の調査に出かける。暑いので一息入れようと現地近くの広場に行くと、いつもの駐車場が無…

鬼が笑う

今日の一枚は大月の家。再生工事を始めてから半年経った。解体を終え、上屋をかけて、屋根を葺き替えた。3月11日の大揺れだった地震の日に柱の取替を終えた。1階の床や壁の下地も概ね出来た。今日は2階でアルミサッシの取り付けの準備をしていた。同じころ…

保護色の効果について

今日は建築予定の敷地を見に行く。 先ずは敷地の中央部分に立って周囲を見回す。冬場は枯れ木ばかりだけれど、この季節は植物の種類が解り易い。眺望も想像しやすい。「あの辺の木を切ってくれないかな」等と、他所の敷地にはえている常緑樹に勝手に注文を付…

行き止まり

今日は午前中八王子に出張。勝沼から東京方面に向かうと、反対車線は既に渋滞していた。 帰りは、渋滞を避けるために陣馬街道を抜け藤野に出ることにした。急がば回れなのだ。恩方を抜け、陣馬高原の入り口を抜け、さらに進むとこんなものがあった。今日の一…

間接的な食糧

今日の一枚は「名前を知らない昆虫」。現場で打ち合わせをしていると、どこからともなく飛んできて目の前に止まった。 先日見かけた「ウスバカゲロウ」に似ているような気がする。例によってインターネットで画像検索をかけてみる。一番似ているのは「ゴマダ…

失礼しました

今日は昨日の続き。「鳥獣戯画」といったけど、鳥や獣に随分失礼なことをした。 さて、右の写真は八王子の家建具の一部。 白と透明の型ガラスを数種類組み合わせたもの。機械製造のガラスじゃないので精度はそれぞれ異なる。厚さもばらばらだし、面も平面で…

思案するカエル

今日は佐久平の家で、土塗壁の最初の段階である荒壁作り。 プロの職人では無く、アマチュア集団の作業なのだ。素材となる壁土は庭で作ったもの。泥に藁を混ぜて水で練って醗酵させる。その為、庭は一時的に水田状態になる。 水田にはカエルがつきものだ。と…

窓の下

今日は雨。窓の下ではカエルが鳴いている。我が家の前でたった2枚だけ残った田んぼで頑張っているのだ。 ある年、水田に水を張ってもカエルの鳴き声の聞こえない日が続いた。音一つない、死んだような水田はとても不気味だった。 原因は我が家の前の線路下を…

東奔西走

今日の一枚は「アンテナ」。午前中は北巨摩に出張。同行するW氏と合流するために甲府に立ち寄る。これはW氏の駐車場の裏手に建っていた。万歳とあげた手をさらに上げるとさらに遠くへ伝播が届く。ハム用のアンテナで世界中に電波が届くのだそうだ。 目的地は…

霜柱氷梁雪桁雨垂木露葺草

デジカメになってから、ネガフィルムをほとんど使わなくなってしまった。 当時のカメラは電池を抜いて押入れに入っている。プリントは写真帳に入れて、本棚に差し込んだままになっている。中身も時々抜け落ちて、あちらこちらに紛れ込んだままになっている。…

消えゆくトラック

今日の一枚は「消えゆくトラック」。八王子西から高速を降りて高尾駅方面に向かう途中でこんなものをみた。 目の前を走っているトラックが少しずつ透き通って、とうとう消えてしまった。これは消え始めたトラックの様子。たまたま胸ポケットに入れておいたデ…

待ってくれない

今日の一枚は「内装の下地」。八王子の家に行き、現場を確認する。 石膏ボードを張って、杉板も張った。階段も出来た。キッチンの所では大工が2人と監督が議論している。床にタイルを張ったら、キッチンキャビネットを取り付けるのだが、対面式のカウンター…

やれやれなのだ

今日の一枚は杉の実。 浦木戸家の現場に着いて、自動車から降りると足元一面に降り積もっていた。見上げると大きな杉の木が頭上に見える。成程、今年の花粉症がきつかった訳だ。 全国的にも今年は花粉の飛散量が多かったみたいだ。3月には現場に行く途中で煙…

浄水場の石

今日の一枚は「田野倉浄水場の石」。「一体なんのこっちゃ」なのだが、大月市の田野倉という所にある浄水場があって、そこのプールに使われていた。 表面は風化したモルタルみたいだが、れっきとした御影石なのだ。半円形に削ってあるのは排水口の跡で、この…

長閑な風景

今日の一枚は「大月の家」。この家は山の斜面に建っている。家の前には駐車場もあるけれど、道が狭い上に斜面なので方向転換が難しい。運動も兼ねて坂下の集会場に自動車を停めて歩いて行くことにしている。 有酸素運動でもあるから、基礎代謝量の増加にもな…

遺跡の島

今日の一枚は浦木戸の家の裏手に咲いていた「山ツツジ」。気が付けば、もう4月も半ばを過ぎるのだ。 3月は寒い日が続いた。それだけじゃなくて、どこかの電気売りの失態で寒い思いもした。おかげで自動車のスタッドレスタイヤを取り替えるのも忘れてしまった…

梶原杉

八王子の現場も、エコポイントで断熱材が不足したり、計画停電で足踏み状態が続いたり、震災の影響で建材やら什器が不足したり、頭を捻るような納まりがあったり、そんなヤヤコシイ段階もどうやら通り抜けたらしい。ここ数ヶ月はK大工が一人で黙々と作業をし…

富士猫

今日の一枚は小屋裏の風景。右手の黒い筋が入って白く光っているのは柱。左手の暗い部分は雨戸。何のことはない雨戸の隙間から差し込んだ光なのだ。4月9日の日記に書いた民家の調査に出かけた。雨漏りの修理だから小屋裏に入らなければならない。小屋裏と…

こんな姿だったかな

今日の一枚は「蕗の薹」。年末に屋根替えの相談を受けた古民家に出かけた。→ 寒冷地だから冬の間は仕事が出来ない。応急手当てをして雨漏りを止め、春を待っていた。暖かくなって来たので、工事を始める準備を始めなければならない。待ち合わせの場所で、関…

耕運機

知らぬが仏の鳩君に別れを告げて待ち合わせの場所に向かう。途中本屋があった。時間は充分にあるので何か読んで待っていようと立ち寄った。 買った本にはこんなことが書いてあった。大昔の中国。諸子百家の一人に墨子という人物がいた。ある時兵器を開発して…

木造4層建築

今日の一枚は「ダイコンの花」。繰り言になるけれど実は以前もこんな風に書いていた→。 この花も4月になるとあちらこちらで見かける。現場からの帰り道「今年は桜の咲くのが遅いね」などと話しながら歩いていたら、葡萄棚の下にすでにこんなに沢山咲いていた…

慣れる

「防災甲州です。東京電力からお知らせします。本日の計画停電は****です」。 朝の7時頃起きたばかりのぼんやりした頭で考えた。ここのところ夜更かしが続いて朝が遅い。寝起きも悪い。目が覚めたのはこの無線が聞こえたからなのか、それとも直前に無線…

つぶし釘

右の写真はつぶし釘。 現場に変わった風情の釘がおいてある「一体何ですか」と訊ねたら、「つぶし釘と言って、これを木目に沿って打ち込むと釘が目立たなくなる」との返事。「昔は1本ずつ金づちで叩いて頭をつぶして同じようなものを作った。あれは大変だっ…

ヤモリ

今日の一枚は仮囲い。普通工事中に建物の周囲に建てるものだが、ここでは完成した建物の周囲を囲っている。 現場から戻り遅い昼食を取っていると、なんだかフワフワする。気のせいかなと思ったけれど、目の前にあるペットボトルの水面が小さな波を立てている…

ガスコンロモドキ

今年の花粉飛散量は例年より多いという。雪の後は杉花粉の飛散が多いらしい。春めいてくるのは嬉しいが、涙とくしゃみが頻発するのは頂けない。20年近く付き合っている耳鼻科に行くと、いつになく待合室に患者が多い。テキパキと診察の早い先生だが、多勢に…